卓球をしている方へ。体の専門家が伝えたいこと

芦屋市川西町にあります。きた鍼灸整骨院の北 善之です。 

近年のオリンピックの影響もあってか、卓球を新たに始める方や卓球愛好家も多いように思われます。

ある調査によると、全スポーツの8割以上は年々減少しているそうですが、卓球に至っては競技人口が増えているといった報告がありました。 

私自身は卓球の経験はありませんが、縁があって数年間卓球のトレーナー活動をしていたことがあります。

そして長年、卓球選手の体の調整に関わり現在でも10代から70代までの卓球をされている方や、実業団選手が来院されています。 


そこで健康増進や趣味、お仕事で卓球をされている患者さんが多いこともあって、ケガ予防やパフォーマンスの向上のお役立ちになれば幸いかと思います。 

また、ケガをしないようケアの方法などを添えて書かせていただきした
 

 

痛みや違和感などはありませんか? 

卓球において個々にレベルが異なります。初心者の方や卓球を始めて間もない人などは上半身を中心とした痛みを訴える方が多いのに対して、キャリアが長く学生時代から卓球を行っている方は下半身を中心とした痛みを訴える人がいらっしゃいます。 

理由としてはキャリアが短い人は、どうしても腕の力でボールを打つように体を使います。すると肘や肩、手首といった箇所に痛みや違和感をあらわれることがあります。 

反対にキャリアが長くなってくると、体の使い方が変わってきます。特にステップといった足の動かし方に変化があります。足を使って打つことが多いために、ふくらはぎやふとももの外側といった箇所に痛みを訴える人が多いです。 

また骨格や体形によって、体の使い方が変わってきます。

プレースタイルによって体の使い方が違う 

卓球の戦型はシェークハンドとペンホルダーそれぞれに分類されていて、これらの卓球の戦型はさらに攻撃型と守備型の攻守型の3つに分類されます。 

 

シェークハンドの場合はバックハンドで打つ際に手の甲の面を使えることで肘に負担がかかりにくいのですが、ペンホルダーがバック側のボールを打つ際は肘を内側に入れるような動きになります。この動きによって肘や手首、肩などに痛みを生じることがあります。

ペンホルダーの場合はフォア側でボールを打つことが多いために、肩の筋肉が緊張しやすい傾向にあります。 

シェークハンドの場合、手の動きに偏りがありませんが人間の構造上バックハンドが苦手な方が多いためにこちらも肩周り(二の腕)の筋肉の緊張しやすくなります。 

自身に合った戦型を選ぶ 

例えば自分にとって得意なサーブやレシーブなどがドライブ主体であれば無意識のうちドライブ主戦型となっていますカット打ちが得意なの場合も同様です

自分自身が得意としている動きから選ぶのも戦型を選ぶ方法の一つです。 

また卓球教室や卓球部などにおいて指導を受けている場合、指導者が適正を見抜き戦型を選ぶことがあります。

キャリアのある指導者であれば客観的な視点から、選手の適性を見抜き、選手に向いている戦型をアドバイスしてくれることもありますのでこのアドバイスをもとに戦型を決めるやり方もあります。 

 

プレースタイルの決め方 

卓球の初心者の場合、卓球を始めるときに戦型を決めようと思っても最初の段階ではすぐに決められません。

戦型は、シェークハンドとペンホルダーによっても変わってきますが急いで決める必要はないのも戦型です。なぜなら、戦型を決める以前に基本的な技術習得が必要だからです。 

技術を習得する間に、自分自身のイメージする戦型を目指すといった方法や指導者からのアドバイスなどで具体的な戦型を少しずつ固めていきながら戦型を決めていきましょう。 

また、骨格や体形などがプレーに影響することがあります。まずは私どものような体の専門家に相談することをお勧めします。

体で痛みを訴えやすい部位とは? 

手首や腕の痛み
卓球には、フォアハンドやバックハンド、カットなど様々な打法があります
それらのスイングを酷使することで、手首や前腕、肘周囲の痛みにつながる可能性が考えられます。 手首の腱鞘炎などにもつながり強い場合には日常生活動作にも支障がでるような状態になることもあります。
 

腰の痛み 

常にやや前傾の姿勢をとることが多いため、腰周りに負担がかかりやすい競技。 

また、腰は捻る動作が多いため負担が大きく、腰の痛みが出やすいスポーツであるといえます。

最も多く発生するもので、筋肉の疲労から来る軽い腰痛のほか、腰椎分離症、腰椎椎間板ヘルニアと言った専門医の診察が必要なものもあります 

 

膝の痛み 

激しいラリーで膝をひねってしまうなどで、靭帯損傷・断裂、半月板損傷など想像以上に大きなケガになる事もあるので注意しましょう 

 

ふくらはぎの痛み 

卓球は素早い瞬発的な動きの多いスポーツです。フォアやバックハンド等の攻撃的な動きにより体の回転が必要となりますので腰背部のストレッチはとても大切です。また瞬発的な動きによりふくらはぎの筋肉を傷めやすいのでよくストレッチをしておきましょう 

卓球をしていて何かしらの痛みを訴える人のお話を聞いてみると、 

「練習前にストレッチするけど、練習が終わるとシャワーしてすぐに帰る。」 

という人が多いです。 

でも・・・

練習前のウォーミングアップも重要ですが、実は練習後のクールダウンの方が重要です。

例えば、マラソンランナーはゴールしてすぐに立ち止まることはありません。ゴールしてから歩いて筋肉を徐々に冷やすようにします。同じように練習してすぐに帰るのあまり良くありません。

クールダウンを目的としたストレッチを行うことで、翌日へ疲労を残しにくくなります。 

ポイントは「ゆっくりストレッチすること」です。

競技として本格的に卓球をしているも患者さんで多いですが、ケアを怠らないことでパフォーマンスの向上や日常生活での痛みの緩和や予防に繋がります。 

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最後に 

今回は卓球についてトレーナーの視点から、ケガ予防について記事をまとめさせていただきました。

また、日常から体のケアをしっかり行うことでパフォーマンスの向上につながります。 

当院は数多くの卓球をされている患者さんが来院しています。

経験から施術を通してパフォーマンスを向上させる自信があります。

「このプレーがどうしても苦手」

「思うように体が動かない」

「痛みがあるから動きにくい」など、 

お悩みやお困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。 

監修:鍼灸師柔道整復師  北 善之