趣味の社交ダンスで腰が痛い。腰痛を改善する体の動かし方とは

兵庫県芦屋市にあります、きた鍼灸整骨院の北 善之です。 

以前、テレビ番組で放送されていたこともあり、趣味で社交ダンスをされている方は少なくないと思います。 

長年されている方、最近始めた方。 

色んな形で社交ダンスをされている方が当院に来院されています。 

その患者さんに共通するのが 

「ダンス中にターンする時に腰が痛くて上手く捻れない」 

「ダンスをしている時はなんともないけど、終わってから腰に違和感がある」 

と、腰に問題を抱えていらっしゃいます。 

そこで、腰に痛みや違和感がでないようにして、尚且つダンスパフォーマンス向上のお力添えになればと考え、こちらにまとめさせていただきました

 

社交ダンスで重要なシューズについて 

ダンス中のステップやターンは足元を滑らすように動かします。

そこで重要となるのがシューズ。 

ダンスシューズは大きく分けると、パンプス型のボールルームシューズとサンダル型のラテンシューズ、2つを組み合わせた兼用シューズがあります。 

通常、ダンスの種目に合わせてシューズを変えるのですが、競技に参加せずに練習のみの場合であれば「兼用シューズ」をおススメします

なぜなら、兼用シューズは比較的に安定した構造となっており、転倒するリスクが低いといわれているからです。 

また、足元を安定させることで、腰に負担がかかりにくくなります。 

 

数種類あるステップと足の位置 

ステップの種類は、スタンダート部門とラテンアメリカン部門、それぞれ約100種類以上あり、2部門合わせて200種類以上のステップ数があるといわれています。 

そしてステップに欠かせないのが、「足の位置」と「アライメント」。 

 

「足の位置」はフロアに対して足を出す位置のことを指し、

「アライメント」とはつま先の向きを指します。 

 

足の位置は体重が乗っている足に対しての反対の足の位置。 

例えば、右足に体重が乗っている時、左足を出す位置は、

前・後・横・斜め前・斜め後ろなどがあります 

アライメントとは「LOD」「中央斜め」「中央」「逆中央斜め」「逆LOD」「逆壁斜め」「壁」「壁斜め」の8つがあります。 

この足の位置とアライメントが腰痛に影響するといっても過言ではありません 

腰痛を未然に防ぐには、正しいステップの習得が最優先となります。

練習に取り入れて欲しいこと 

ダンスが綺麗に見える人は、背中がすっと伸びてボディが浮いているように見え、反対に綺麗に見えない人は背中が歪んでいたり、曲がってしまっているように見えます。 

背中を綺麗に見せるには、背骨の動き意識し練習する必要があります。  

しかし、背骨を意識するあまり過剰に力が入ると、背骨の可動範囲が制限され、動きぎこちないものになってしまいます。  

骨の動きを最大限に生かすためには、背骨の周りにある小さな筋肉で姿勢を維持したり、良い意味でバランスを崩します。  

始めは難しく思われるかもしれませんが、上手くバランスを崩して過剰な力を抜けるようになると、長時間踊っても疲労しにくくになります 

 

イメージだけで姿勢がよくなる〇〇 

骨盤は一つの骨ではなく、真ん中にある仙骨(せんこつ)と左右の寛骨(かんこつ)でています。  

仙骨と腸骨の間には関節があり、僅かですが可動性があるとされています。

仙骨は背骨の一番下、寛骨はの延長線と考えてください。  

左右の寛骨から下に、2本の鞭が生えているようなイメージを持つことで、柔らかに下半身を使うことができるのです 

 柔らかに下半身を使えると、自然に上半身の力が抜けてきます。

背骨を過剰に緊張させないためにも、寛骨を意識してステップを行ってみて下さい 

 

実際に腰を痛めた症例
実際、当院に来院された60代の女性。

「ダンス中に腰に違和感が出現し、ダンス後に腰に痛みがでた。」

とおっしゃっていました。 

体の状態を診てみると、腰の捻じれに左右差があり、左側を主として使っている動きになっていました。

前後の動きでは、反り腰が強く背筋などを優位に使っていて、お腹周りの筋肉うまく働いていない状態でした
そんな状態で練習を続けていくと徐々にバランスが崩れ、やがて腰に違和感を発症。

つまり、ダンスをしている時の姿勢や体の使い方が良くないことが問題となっていました。

一般的に腹筋と背筋のバランスをよくした方がといいと言われてきました。

しかし、ダンサーにとっては姿勢を綺麗に見せる為に背筋だけでなく、お腹周りの筋肉をしっかり働かせて踊ることが重要となります。 

趣味として長く続けるポイント 

背骨と寛骨を意識して、自分ペースでダンスしてみてください。 

練習の時だけでいいので背骨や寛骨の動きを意識することで、それまでうまく働いていなかった筋肉が徐々に動き出します。

すぐに効果を実感できないかもしれませんが、少しずつダンスに良い変化があると思います。

それは、ステップがしやすくなったり、姿勢が綺麗になったり、長く踊っても疲れにくくなるといった変化が現れてきます。 

ダンス中の姿勢が良くなると、普段の姿勢も綺麗になります。 

また背筋と腹筋のバランスが良くなると、ダンス中の腰痛はなくなり将来的にも腰に不安を抱えることなく長年続けることが可能となります。 

 

最後に 

ダンスをすると姿勢が良くなる方が多いです。 

そもため、腰痛を持病とされている方には社交ダンスをおススメします。 

 

正しいステップを習得し、姿勢を綺麗に見せることが上達への近道ではないでしょうか。 

正しい姿勢にすることを前提として、私はそのお手伝いをさせていただいております。 

ダンスをしていてなかなか上達しない、姿勢が崩れてしまう、ダンスをしていて腰に痛みや違和感があるという方は是非一度ご相談下さい。 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

【監修:鍼灸師柔道整復師  北  善之】